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この秋は、ちょっぴり新しいアフタヌーン・ティーを


秋が深まってくると、温かいブランケットや
甘いスイーツが恋しくなる季節の到来。 
夏場は少し重すぎるアフタヌーン・ティーをいただくにも、
もってこいのシーズンだ。 
英国伝統の素敵な喫茶習慣だが、
高級ホテルでいただく機会が多いためか、少し堅苦しく感じることも。 
そこで今回は、クオリティーはそのままに、 
ちょっぴり遊び心のあるメニューをサーブするお店をご紹介。
この秋は、いつもと少し違う新しいアフタヌーン・ティーを体験しに。

*表記の時間はすべてアフタヌーン・ティーがサーブされる時間

秘密を守れる人にだけ、こっそり教えるティー・ルーム

Soho's Secret Tea Room

Soho's Secret Tea Room

Traditional Afternoon Tea £14.50

ソーホー地区の有名パブ「コーチ & ホーシズ」に入り、バーテンダーに目配せすると、心得顔でカウンターの奥に通してくれる。狭い階段を上がっていくと、そこは秘密のティー・ルームだ。客足の少ない日中に2階席を有効利用しようと、昨年10月にオープン。オーナーが、趣味のアンティーク・マーケット巡りで仕入れたシャビー・シックな茶器やケーキ・スタンドが、おばあちゃんの居間のようなかわいらしさを演出している。自慢のリーフ・ティーは16種。香りで選べるようサンプルのディスプレーがあるのもうれしい。焼きたてのホームメイド・ケーキの、シンプルで家庭的な味にじんわりと幸せが広がる。キャロット・ケーキ、チョコレート・ブラウニー、ビクトリアン・サンドイッチ、カップケーキなど、日替わりで。古いレコード・プレーヤーから流れるスウィング・ジャズに耳を傾けながら、気取らずのんびりできる普段着のティー・タイムを。

住所29 Greek Street W1D 5DH
TEL020 7437 5920
オープン月〜日 12:00-18:00
アクセスLeicester Square駅より徒歩5分
WEBwww.sohossecrettearoom.co.uk

取材: Sayaka Hirakawa

いつも最新モードのアフタヌーン・ティー

The Berkeley

The Berkeley

Prêt-à-Portea £36.50

茶系に抑えたベルベットと革の椅子がしっとりとした雰囲気を、そしてバカラのシャンデリアがシックな輝きを添える「キャラメル・ルーム」。こちらが、最新ファッションをお菓子の世界に再現する「プレタ・ポルティー444」の舞台。ファッショニスタにとって究極のアフタヌーン・ティーだ。毎シーズン、シェフが自らショーに赴き着想を得て創作するカラフルなケーキは、食べるのをためらうほどの繊細なつくり。現在のメニューは、マーク・ジェイコブスのジャンプ・スーツをラズベリー・クリームとチョコレートのリボンで表現したケーキ、ビクトリア・ベッカムのクロコダイル・バッグを忠実に再現したケーキ、そしてミュウミュウのビキニのクッキーなど。固く食べづらい印象のあるアイシング・クッキーもほろほろと舌先で崩れ、バターの風味が豊かに広がる。そのクオリティーに目も舌も驚かされっぱなしの、刺激的な午後のひとときが待っている。

住所Wilton Place SW1X 7RL
TEL020 7107 8866
オープン月〜日 13:00-18:00
アクセスKnightsbridge駅より徒歩5分
WEBwww.the-berkeley.co.uk

取材: Miki Yamanouchi

「マッドハッターのお茶会」へようこそ

Suka Restaurant @ The Sanderson

Suka Restaurant @ The Sanderson

Mad Hatter’s Afternoon Tea £35

デザイン・ホテル「サンダーソン」のラウンジを抜けて中庭へ。緑と水と、風にそよぐブランコを配したその場所は、白ウサギの穴に落っこちたアリスが遭遇する「マッドハッターのお茶会」にぴったりの空間だ。「不思議の国のアリス」の世界観を再現した遊び心あふれる メニューでは、原作者ルイス・キャロルの壮大なイマジネーションを存分に楽しむことができる。ビートルートやほうれん草を焼き込んだパンは、目にも楽しいカラフルなサンドイッチに。口の中でパチパチ弾けるロリポップは、表が冷たく裏が温かい食感が新鮮。アリスの背が伸びたり縮んだりする場面を思わせる「ドリンク・ミー」は、飲むスイーツ。アップルパイ、レモン・カード、トフィーの3つの味が順番に味わえる。ハートのクイーンのムースや、時計モチーフのケーキなど、物語の名脇役の姿も。すべて楽しんだ後には、あのチェシャ猫のようにニヤニヤしてしまうに違いない。

住所50 Berners Street W1T 3NG
TEL020 7300 1400
オープン月〜金 14:00-17:30 土・日 13:00-17:30
アクセスTottenham Court Road / Oxford Circus駅より8分
WEBwww.sandersonlondon.com

取材: Sayaka Hirakawa

甘くモダンな午後はカクテルとともに

OXO Brasserie

OXO Brasserie

Not Afternoon Tea £22.50

スコーンや紅茶は伝統的なアフタヌーン・ティーに欠かせない要素。だがそれらを大胆に取り除き、カクテルとデザートで過ごす新しい昼下がりを提案している。今月のメニューは、チョコレート、ベリー、ムース、アイス系の4種類。ベリー系のセットにはチョコレート・ベースのカクテルを合わせるなど、飲み物とデザートのコントラスト & ハーモニーを楽しむ仕掛けになっている。デザートのコンセプトも面白く、ムースやパフェで軽く仕上げた「ライト & フラワリー」には、エルダーフラワー、ラベンダー、ローズ、スミレなど英国の花の風味を添えている。ケーキは小さめで、少しずつ色々なフレーバーを味わいたい人にぴったり。OXOタワーの最上階なので、天気の良い日はバルコニーでテムズ河を眺めよう。来月はまたメニューが一新される。洗練されたデザートと澄んだ空気でリフレッシュすれば、ロンドンの空が意外に広いことに気が付くはずだ。

住所Oxo Tower Wharf, Barge House Street SE1 9PH
TEL020 7803 3888
オープン月〜土 15:00-17:30 日 15:45-17:30
アクセスSouthwark駅より徒歩10分
WEBwww.harveynichols.com/oxo-tower-london

取材: Miki Yamanouchi

人気レシピ本の著者による、乙女のためのティー・サロン

Bea's Bloomsbury

Suka Restaurant @ The Sanderson

Sweet Tea £12 (Bea’s Full Afternoon Tea £15/ 週末のみ)

人気のスイーツ・レシピ本「ティー・ウィズ・ビー」の著者であり、数々の高級レストランでペストリー・シェフを務めた経験を持つビー・ヴォー氏のティー・サロン。アッサム、ダージリンなど定番の紅茶や、ブラック・カラント、バニラ・ブラックなどのフレーバー・ティーを、ビーのめくるめくオリジナル・ケーキとともに。看板メニューであるカップケーキは、柔らかいメレンゲで作るイタリアン・バター・クリームのアイシングがくせになるおいしさ。ピーナッツ・バターとチョコレート、ココア・バニラとクリーム・チーズの甘い関係が絶妙だ。外はさくさく、中はふんわりと仕上げたスコーンや、バニラ・メレンゲ、ピスタチオのフィナンシェなど、バラエティー豊かな品ぞろえはさすがペストリー・シェフの店。ハイヒールを履いた女の子の足が突き出た、おしゃれなケーキ・スタンドを囲めば、おしゃべりがいつまでも止まらない午後になりそう。

住所44 Theobald's Road WC1X 8NW
TEL020 7242 8330(前日までの予約は tea@beasofbloomsbury.com のみにて受け付け)
オープン月〜金 8:00-19:00 土・日 12:00-19:00
アクセスHolborn駅より徒歩8分
WEBwww.beasofbloomsbury.com

取材: Sayaka Hirakawa

脱クラシック、時代はバーレスク

Time for Tease @ Volupté

Time for Tease @ Volupté

Afternoon Tease! £42

金融街シティ近くの裏通り、いかめしいビルが立ち並ぶ一角にあるこちらのドレス・コードは、1920〜40年代のコスチューム。大人の紳士淑女が集まる遊び場では、一味違うエンターテイメントが待ち受ける。シャンパンがサービスされ、着飾った男女がさざめく中、スポットライトに浮かび上がるのはグラマラスで愛嬌たっぷりのバーレスク・ダンサー。毎回5、6人が登場し、場を盛り上げる。最後にトップレスになるものの、キュートなお色気たっぷりで、いやらしさは皆無。音楽や衣裳も時代観が統一され、グループで集えばタイム・スリップしたような気分で盛り上がれそうだ。ショー感覚で訪れるカップルや女性グループも。サンドイッチの後、スコーンやプチフールなどがサーブされる。ティー・セットもアンティークで、テーブルの上もコーディネートは完璧。この際だから、ヘアやメイクもビンテージで決めて、観る方もノリノリで臨みたい。

住所7/9 Norwich Street EC4A 1EJ
TEL020 3145 1000
オープン第1、3土14:30-17:00 第2、4日15:00-17:30
アクセスChancery Lane駅より徒歩3分
WEBwww.timefortease.co.uk

取材: Miki Yamanouchi

豪華旅客列車で、スイーツの旅へ

Bob Bob Ricard

Bob Bob Ricard

Afternoon Tea £23.50

繁華街にありながら、扉を開けた途端、喧噪から遠く離れた場所へと連れて行ってくれるバー、「ボブ・ボブ・リカード」。鮮やかなブルー・レザーとゴールドを基調とした店内は、豪華旅客列車オリエント急行をテーマとし、ラグジュアリーでデカダンなムードが漂う。カーテンで一つひとつ仕切られたテーブルは、さながら列車内のコンパートメントのよう。トマトやバジルを練り込んだサンドイッチや、つやつやとしたスコーンのおいしさもさることながら、ここではエレガンスの際立つレディー・ライクなケーキに注目を。ストロベリー・ジャムとクリームを挟んだ、英国伝統の味、ビクトリアン・サンドイッチ。ヨーロッパ中で親しまれる、ラム酒をたっぷりしみ込ませたスポンジ・ケーキ、ラムババ。ドイツのプリンスにちなんで名付けられた格子柄の美しいバタンバーグなど、時代や場所を軽やかに飛び越えた美しいスイーツを楽しんで。

住所1 Upper James Street W1F 9DF
TEL020 3145 1000
オープン火〜土12:00-18:00 日・月休
アクセスOxford Circus駅より徒歩8分
WEBwww.bobbobricard.com

取材: Sayaka Hirakawa

クリエイティブなティー・タイム

Camellia’s Tea House

Camellia's Tea House

Afternoon Tea £17.50

今年、倍の広さに拡張した店内の壁一面に並ぶのは、高級感のある新パッケージに包まれたお茶の数々。五感に響くブレンディングで紅茶界に新風を吹き込んだオーナー、ルブナさんのお茶が出迎えてくれる茶葉専門店だ。アフタヌーン・ティーに供されるお茶は、大きな紅茶缶の蓋を自由に開けて、香りで好みを選べる。馥郁(ふくいく)とした香りに誘い込まれ、迷ってしまうこと間違いなしだ。オリジナルのブレンドの中でも特にお勧めなのは、すっきりとしたアール・グレイにオレンジの香りで丸みをつけた、「アール・グレイ・オレンジ & ティー・ブロッサム」、そして上品な白茶にマリーゴールドやバラのつぼみ、そしてアプリコットでほんのりとした甘い香りをのせた「ホワイト・アプリコット」。アンティークの茶器セットや、様々な大きさと形の茶漉し、お茶のセレクションが詰まったギフト・セットなどお土産も充実。お茶への思いが一層深まりそうだ。

住所2.12/2.13 Kingly Court, Carnaby Street W1B 5PW
TEL020 7734 9939
オープン月〜土 12:00-19:00 日 12:00-18:00
アクセスOxford Circus駅より徒歩7分
WEBwww.camelliasteahouse.com

取材: Miki Yamanouchi







アフタヌーンティーって意外と知らないよね
でもすっごくかわいいし、海外旅行に行ったら本場のやつが食べたいなあ
外国の紅茶も飲んでみたいっ!!