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解説: ディズニー/ピクサーの代表作である、『モンスターズ・インク』のシリーズ第2弾にして前日譚。人間の子どもたちを怖がらせるのが仕事のモンスター・コンビ、マイクとサリーが学生時代に繰り広げた冒険を活写する。メガホンを取るのは、『101匹わんちゃんII パッチのはじめての冒険』や『カーズ』などに携わってきたダン・スカンロン。幼い頃のキュートなマイクのビジュアルや、舞台となるモンスターたちが通う大学のユーモラスな雰囲気も見どころだ。

 

 あらすじ: 人間の子どもたちを怖がらせ、その悲鳴をエネルギー源として用いるモンスターの世界。そこに暮らすモンスター青年マイクは、明朗活発でポジティブな思考の持ち主だったが、仲間よりも体が小さくてルックスもかわいいことに劣等感を抱いていた。これでは子どもたちを絶叫させる“恐がらせ屋”にはなれないと、世界中のモンスターが憧れを抱く名門大学「モンスターズ・ユニバーシティ」に入学。期待に胸を膨らませる彼だが、そこにはサリーを筆頭に大きくて姿が恐ろしい“恐がらせ屋”のエリート候補生があふれていた。

 

 「モンスターズ・インク」の続編が前日譚になると聞いたときは、ほっと胸を撫で下ろしたものだ。前作はストーリーが見事に完結しているから、どんな続きを描いても蛇足になってしまう。ならば、マイクとサリーの過去を描こうと発想を転換させたピクサーはさすがだと思う。しかも、「ナーズの復讐」などの学園映画のフォーマットをアニメに採用するアイデアも大胆不敵だ。  今回はモンスターズ大学を舞台に愉快なキャンパスライフが展開するのだが、その核にあるのは、自分の適性探しという真面目なテーマだ。前作を観た人なら、マイクが怖がらせ屋にならないことを知っている。でも、大学に入学したてのマイクは、そんなことを知らない。周囲の忠告や批判をものともせずに、マイクはひたすら努力を積み重ねていく。やがて理想と現実とのギャップに直面し、夢を打ち砕かれることになる。いまの若者はもちろん、かつて若者だった大人も共感できる要素がきちんと盛り込まれているのだ。  ただし、前作では新鮮だったモンスター世界には驚きがないし、ブーとサリーとの友情に匹敵するほどの感動もない。たしかによく出来ているけれど、前作のファンにとってみれば、この作品が存在しなくてはならない理由を見いだすことができないのだ。最近のピクサー作品は、どれも革新性や創造性が薄れてしまっているので、とっても気がかりだ。(小西未来)(映画.com)



モンスターズインク超好きだったからこれは間違いなし!!
見るっきゃない